Next Billion Users と Accessibility - Google I/O
先日Google I/Oへ参加してきました。 参加レポートは会社のブログの方で書いたのでそちらを御覧ください。
個人的にアクセシビリティ周りで思うことがあったのでこっちのブログにまとめていきます。
Accessibility
アクセシビリティは、「利用しやすさ・アクセスのしやすさの程度」を表現する言葉です。
ただ最近見ている資料がWeb Accessibility(特にWAI-ARIAの仕様を偏った視点)で見ているせいでしょうか、アクセシビリティといったら認知や視覚にハンディキャップのある人に向けた対応が僕の認識の中で大きくなっていました。 つまりアクセシブルなWebを実現するためにはとりあえずWCAG(Web Content Accessibility Guidelines)に沿うようにマークアップ等の実装をしていくだけなのかなと思ってしまっていました。
Next Billion Users
そんな中で先日Google I/Oの “Designing for the Next Billion Users: Accessibility UX Insights from the Developing World” を見てきました。
ここでは、Googleが次の10億人を狙っていく際に浮上するアクセシビリティ的な課題への解決のためどういった考え方でアプローチしているのかについて話されています。 もちろんここでは従来?のアクセシビリティについての重要性について挙げられています。次の10億人 = 新興市場(ex: インド)の市場感について話すとともに、多くの人が多様なDisablityを抱えていると述べてます。次に列挙するのが具体的なDisablitiyの例です。
- ロースペックなモバイル端末
- 通信料は非常に高価なもの
- 多様な言語とリテラシー
- 文化
- 性別
これからわかるように、起こりうる障害についてより広くアクセシビリティという観点を持っていることがわかります。ここには挙げられていませんが、視覚・聴覚・認知・移動性など我々が認識している側面からももちろん考えられていました。
「利用しやすさ・アクセスのしやすさの程度」と私は最初に表現しましたが、アクセシブルなウェブサイトとは?と考えた時、すべての人が利用しやすい・アクセスしやすいウェブサイトと言うように言い換えることができます。
「すべての人」ってすごくざっくりとしていて、僕はわかりやすいところで「視覚や聴覚などの障害を持つ人々も」と考えていましたが、実際に言葉の意味することはいついかなる環境下でも(たとえオフラインでも)アクセスできることがアクセシビリティの本質なのかなと、このGoogle I/Oのセッションで認識を変えさせられました。
改めてAccessibilityを考える
「そもそもこのセッションはGoogleが次狙うターゲットに向けたアクセシビリティの強化で日本ではそこまで関係ないじゃん」と思われる方いるかもしれないですが、すべてとは言いませんが日本でもNext Billion Usersに向けたアクセシビリティは考えていくべきです。
Googleが次に狙う市場と言ったように、アクセシビリティを広範囲にサポートしていくということは言い換えればその分市場を拡大していることにも繋がります。多様な通信環境・言語・障害は思っている以上にどこにでも発生しうるユーザーの状態です。わかりきった話ですが、その中でアクセスしやすいものとアクセスしにくいものがあったときに戦えるのは前者だけなのではと。グローバルな市場に攻めていきたいなら尚更です。
と言った感じで、アクセシビリティに対して自分が狭い考え方をもっていたことに対する反省でした。
アクセシビリティ=パフォーマンスにつながる側面もあるのでI/OでAMPやらPWAやら耳にタコができるくらい聞かされたのかな。あとアクセシブルな文章をかけるようにもっと国語を学ばなきゃ